【中学生】朝型と夜型、どっちの勉強がいいの?メリットデメリットを解説

 

 

中学生の勉強って、朝と夜どっちがいいの?
よく、朝型がいいって聞くけれど…
それぞれのいいところと悪いところを知りたい!

 

そんな疑問を解決します!

 

このブログを見ているあなたも一度は「勉強は朝型がおすすめ」と言われたことがあるのではないでしょうか。

 

 

私もふだん生徒に朝型を勧めることがありますが、必ずしも全員に朝型が合うわけではありません

チャレンジしてみて3日坊主になった人も多いはず。

 

ではその原因は何でしょうか?

朝起きられなかっただけでしょうか?

 

 

結論から言ってしまうと、どちらも一長一短あり、合う合わないは人それぞれ。

 

 

朝型・夜型両方のメリット・デメリットを挙げるので、
読みながら「自分はどちらに向いているのか」を見定めてみて下さいね。

 

 

✔ この記事で分かること

 

  • 朝型・夜型、それ以前に大事なこと
  • 朝型と夜型それぞれのメリットとデメリット
  • 朝起きるための注意と工夫
  • どちらが向いているか見定めよう

 

塾講師歴15年の現役塾講師が解説します!

 

朝型と夜型、それ以前に大事なこと

 

 

一番の大敵は睡眠不足

朝型にせよ夜型にせよ共通して言えるのは「睡眠不足はダメ!」ということです。

眠い時の勉強は記憶力と集中力が低下し、効率が悪くなります。

 

 

・疲れて眠気が強いようなら早めに寝る

・部活や塾などで寝るのが遅くなったら、翌日の朝の勉強はパスをする

 

 

と、臨機応変に判断することが大切です。

 

人の記憶とは

エビングハウスの成長曲線」という言葉を聞いたことはありますか?

これはドイツの心理学者、ヘルマン・エビングハウスが導き出した理論で、時間の経過とともに人の記憶がどのように変化していくかを示したものです。

具体的な研究内容は、
意味を持たない3つのアルファベットの羅列を大量に被験者に覚えさせて、その記憶がどれくらいのスピードで忘れられていくかを調べるといったものです。

 

20分後  :覚えた内容の42%を忘れる
1時間後 :覚えた内容の56%を忘れる
1日後    :覚えた内容の74%を忘れる
1週間後:覚えた内容の77%を忘れる
1ヶ月後:覚えた内容の79%を忘れる

 

この結果をまとめると

記憶は1日経過しただけで半分以上忘れてしまう

 

ということになります。

「そんなに…」とがっくり来ちゃいますよね。

しかしそれはつまり「なんで自分はこんなに記憶力が悪いんだ…」と思う必要はないということでもあります。

 

この実験の場合、暗記の内容が「意味を持たないアルファベットの羅列」です。
例えば[swk][gzx]、日本語で言うならば「きでふ」「ずこわ」など、意味を持たないものを覚えておくのは至難の業です。

そのため、計算問題や漢字などを記憶する際はもう少し記憶は保たれると考えられています

 

 

参照:忘却曲線(Wikipedia)

 

朝のメリット

 

 

では、朝学習するメリットから見ていきましょう。

 

身体が回復していて疲れが解消されている

質の良い睡眠がとれると、起きた時の身体の状態はベストになります。

体力がチャージされているときは集中力も高まりやすくなります。

 

頭がすっきりしている

朝はアドレナリンとドーパミンというやる気アップのホルモンが出るため、集中力も記憶力も上昇します。

また、脳は寝ることで情報を整理するため、朝の脳は非常に冴えています。

そのため、数学の計算問題などを解くのが良いとされています。

 

タイムプレッシャー効果で集中できる

朝の時間は限られています。
「あと〇分でここまでやらなければ!」という制限がある分、集中力は増します。

これをタイムプレッシャー効果と言います。夜はこれがないため、ついダラダラしてしまいます。

また、キリの良くないところで勉強が終わると、夜の勉強につなげやすいという点もあります。

「あとちょっとあったら解けるのに…」と思いつつ中止したら、続きが気になりますよね。

 

 

適度な空腹で集中できる

空腹は、集中力をアップさせます

食事の後って必ずと言っていいほど眠くなります。

これはエネルギーが消化と吸収に使われ、脳に行く血液の量が少なくなるためです。

また、満腹になるとセロトニンという脳内物質が分泌されますが、これが体をリラックスさせ眠気の原因になります。

一方、空腹時にはグレリンというホルモンが分泌され、集中力を高めてくれることが分かっています。

そのため朝の空腹は勉強に最適というわけです。

 

時間の確保がしやすい

夜の時間って、なんだかんだで削られてしまうことが多くないですか?

塾や部活で遅くなったり、テレビを見だしたら1時間経っていた、なんてことも。

そして、疲れたら「今日はもういいや」となるわけです。

 

それに比べ朝の時間は確保しやすいため、勉強習慣もつきやすくなります

1日の最初にやるべきことをやっておくと気が楽ですしね。

 

朝のデメリット

 

 

起きられない

朝型の勉強が続かない一番の原因は「起きられない」ことでしょう。

 

「二度寝して、結局時間がとれなかった…。眠くて無理。」

 

そうして朝型勉強から脱落してしまいます。

 

 

「朝勉強するから今日はもう寝よう」⇒「起きられなかった…」

を繰り返し

「結局勉強してないやん!」

とツッコんだことが何度あることやら。

 

朝起きるコツは、記事の後半でくわしく説明しますね。

 

夜になると忘れちゃう

先ほどの忘却曲線でも分かる通り、朝に覚えても夜には忘れてしまうことも少なくありません。

特に日中は多くの情報と接します。

その中で、朝の記憶はどんどん追いやられてしまうのです。

 

夜に、朝勉強したことを見返すというひと手間が必要になります。

面倒ですが、これをすることで記憶はかなり定着しますよ。

 

応用問題や英語の長文問題などの難しい問題は向かない

朝起きてすぐは、数学の難しい問題にチャレンジしたり英語や国語の文章題を解くのに向きません

これは寝起きにストレッチもせずに急にマラソンを走るようなものです。

準備が整っていない状態での全力は出しづらいですよね。

応用問題は夜に行うほうが向いています。

そのため、朝はやれることが限られてしまうというデメリットがあります。

 

冬は暗くて寒く、起きるのがつらい

明るい日差しに起こされる夏場はともかく、冬場は辺りも真っ暗

そして布団の外は寒い!

タイマーをセットしておいて部屋を暖めるなどしないと、起きるのがつらいですよね。

そのため冬場の朝勉強は夏に比べ難易度が高くなります。

朝型にチャレンジし始めるのは真冬以外が良いでしょう。

 

 

夜のメリット

 

 

それでは夜に勉強するメリットを見ていきましょう。

 

夜に勉強するメリットは、寝る前は情報が整理されて覚えやすいということです。

記憶は寝ている間に定着します。

寝る直前に覚えた事は忘れにくいということです。

これは勉強において最も大事なことですね。

 

また、朝は頭が働かず向かない長文問題や難しい応用問題にチャレンジするのにも適しています

 

夜のデメリット

 

 

テレビや友人とのやり取りなどの誘惑が多い

 

夕食や入浴が終わり、一息つけるのが夜のリラックスタイム。

この時間は面白いテレビ番組が多かったり、友人からのラインなどが来たりと誘惑だらけ

そこを割り切って勉強に向かう気持ちの強さが必要です。

 

疲れていると思うように進まない

学校と部活、習い事などで体力を使い果たしてしまうことも多いのが夜です。

身体が疲れていると集中力は低下します。

こうなるとやる気はあっても効率が悪くなります。

ウトウトしながら1時間勉強机に座っていても、ほとんど身にならないばかりか睡眠時間が削られ翌日にも影響が出かねません。

 

キリの良いところでやめられず、寝るのが遅くなる

比較的まじめな子に多いのがこのパターンです。

もっとやらなきゃ、とあれこれやっているうちに寝る時間が遅くなってしまう

しかし朝は決まった時間に起きなければならないわけですから、寝不足になります。

寝不足だと集中力が下がり、勉強の効率が悪くなるということはお話ししましたね。

そして、夜に勉強が進まずまた夜更かししてしまう…という悪循環に陥ってしまうのです。

 

朝起きるときのコツと注意

 

 

朝型にするしないは、「朝起きるのが苦手」かどうかで決まる場合が一番多いのではないでしょうか。

朝型勉強にチャレンジしてみたいけれど起きるのが苦手、という人のためにいくつかポイントを書いておきますね。

 

✔ 夜更かししない
✔ 二度寝は我慢する
✔ 朝ごはんは軽めに
✔ 起きたら太陽の光を浴びる
✔ 起きたら水または白湯(お湯でもOK)を飲む
✔ 冷たい水で顔を洗う

 

朝食前に勉強するほうが空腹時の集中力を高めるという点でおすすめですが、おなかが空いて集中できない場合はフルーツやカフェオレなど軽いものを少量食べてから勉強に取り組んでみましょう。

 

 

まとめ:結局どうするのがいい?

 

 

朝型と夜型の見極め

 

どちらが向くかの判断はこちらを参考にしてみて下さい。

 

タイプ 特徴
朝型向き ・テレビなどの誘惑に弱い
・体力に自信がない
夜型向き ・体力がある
・難しい問題を解きたい
・朝起きられない

 

一番の理想は、

 

夜に難しめの問題寝る前に暗記をして、朝もう一度復習。

 

です。

 

睡眠中にその日の記憶を整理して覚えることを定着させる、という脳の仕組みからするとこれがベストです。

寝る前にやったことを、朝やってみる。

 

朝起きるのが苦手でも
10分だけ早起きして夜の復習をしてみてはどうでしょうか?

夜、疲れて眠くなってしまう場合も
寝る前に10分だけ暗記時間を追加してみては?

 

10分を侮る(あなどる)ことなかれ。

これが結構効果あるんです!

 

 

生活リズムを変えるためのポイント

 

じゃあ明日から2時間早く起きて勉強するぞ!!

 

ちょっと待って!

 

一気に2時間も早起きするのは無謀です。

朝型にチャレンジする場合はまずは30分早く寝て、30分早く起きてみることから徐々に身体を慣らしていきましょう。

それを数日続けて、慣れたらまた30分早寝早起きをする。

 

 

習慣化するためにも、無理は禁物ですよ。

 

 

 

 

 

 

それでは今回はこれで終わりです。

 

お疲れさまでした。

 

 

 

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